【調査】福岡の不動産AM会社6社について│不動産の証券化が加速

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【執筆・監修】不動産鑑定士 上銘 隆佑
上銘不動産鑑定士事務所 代表

不動産の証券化では、不動産AM会社が主導して、物件の購入や投資家集め、デューディリジェンス(不動産鑑定、ER調査)などを行います。
都市の規模からいえば、東京と大阪に会社が集中していることは予測できますが、福岡はどうなのかな、と思い調べてみました。

福岡の不動産AM会社

ホームページなどで情報収集したところ、下記の6社が福岡の不動産AM会社として挙げられます。
最近は、上場企業の資産オフバランスの影響で、鉄道会社や電力会社が私募リートの参入を表明していて、福岡でもリート新設の話をよく耳にします。

  • 福岡リアルティ(上場リート)
    地域特化型の上場リート「福岡リート投資法人」を運営する会社。
    福岡地所がメインスポンサーで、西日本鉄道、JR九州、九州電力、福岡銀行や西日本シティ銀行など複数社が出資しています。オール福岡のような株主構成です。
  • FJアセットマネジメント(私募リート)
    福岡地所が2020年に設立した会社。
    総合型私募リート「FJプライベートリート投資法人」を運営。
    「天神ビジネスセンター」ほか、福岡都市圏のオフィス・物流施設・住居へ投資しています。
  • JR九州アセットマネジメント(私募リート)
    JR九州が2021年に設立した会社。
    総合型私募リート「JR九州プライベートリート投資法人」を運営。
    投資対象は不明だが、九州広域のJR沿線オフィスや住居がメインになると考えられます。
  • 九電都市開発投資顧問(私募リート)
    九州電力が2024年に設立した新しい会社です。
    私募リートの運用を予定していますが、まだ私募リート名は非公表。
    投資対象は、オフィス・住居・物流・ホテルなどと記載があり、続報が気になるところです。
  • 西鉄アセットマネジメント(私募リート・ファンド)
    西日本鉄道が2024年に設立した新しい会社です。
    私募リート・ファンドの運用を予定。私募リート名は非公表です。
    みずほFGがサポートするスキームが組まれています。
  • 玄海キャピタルマネジメント(私募ファンド)
    福岡と東京を拠点とする独立系不動産AM会社です。
    私募ファンド組成がメインで、最近では「福岡舞鶴スクエア」の開発型SPCが有名です。
    福岡の不動産AM会社として全国的に認知されているので、業界のトップランナーと言えます。

福岡の不動産証券化は2025年以降に加速

注目は、2024年に九州電力と西日本鉄道が不動産AM会社を設立した点です。
2025年以降、私募リートの運用が本格化していきます。どちらも地場大手の企業で保有不動産の数が多く、私募リートはすぐに大きくなると考えられます。

不動産を現金化→福岡へ再投資→地域的な発展!という流れに繋がれば、福岡市民の私としても嬉しい限りです。


以上です。お読みいただき、ありがとうございました。
不動産鑑定士 上銘 隆佑

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