【不動産市況】福岡市中央区「天神・赤坂」エリア徹底解説|不動産鑑定士が見る“暮らしやすさ”と“資産価値”

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【執筆・監修】不動産鑑定士 上銘 隆佑
上銘不動産鑑定士事務所 代表

こんにちは。不動産鑑定士の上銘です。
今回は、福岡市の中でも特に注目度が高い「天神・赤坂」エリアにフォーカスして、地域の魅力や不動産市場の動き、住みやすさや将来性についてお伝えしていきます。

目次

1. 天神・赤坂ってどんなところ?

福岡市の“顔”とも言える中心エリアが「天神・赤坂」。
西鉄福岡(天神)駅や地下鉄空港線の天神駅・赤坂駅を中心に、百貨店やオフィス、行政機関、ホテル、飲食店がぎゅっと集まっています。

商業の中心地「天神」

岩田屋、大丸、ソラリア、天神地下街などの商業施設が充実しており、ショッピングからグルメまで楽しめるまさに“オールインワン”の街。
近年は「天神ビッグバン」と呼ばれる再開発が進んでおり、ワンフクオカビルや福岡大名ガーデンシティ(リッツカールトン)といった高層ビルが次々に誕生しています。

落ち着いた雰囲気が魅力「赤坂」

一方で、赤坂エリアはオフィスビルと住宅街がミックスしたエリア。天神よりも少し落ち着いており、舞鶴公園を中心に、暮らしにちょっとしたゆとりを与えてくれる施設が点在しています。


2. 交通アクセス|福岡随一の利便性

・市営地下鉄空港線「天神駅」「赤坂駅」から福岡空港へ直通
・西鉄天神大牟田線「西鉄福岡(天神)駅」から久留米・大牟田方面へ
・バスの本数も多く、天神から市内各地・近郊エリアへアクセス可能

この利便性の高さが、単身者からファミリー、企業に至るまで多様なニーズに応えている理由です。


3. 職住近接の魅力と賃貸ニーズ

再開発によりオフィスの集積が進んでいる天神では、働く人たちがそのまま住む「職住近接」のスタイルが増えています。
赤坂や大名には分譲マンションや築浅のデザイナーズ賃貸が多く、単身者やDINKSに人気のエリアです。

また、屋台のほか、老舗店の「稚加栄(ちかえ)」など、福岡らしい食文化を日常的に楽しめる点も、暮らす上での大きな魅力。


4. 住まいの価格感(2025年現在の目安)

■分譲マンション価格

  • 新築マンション:8,000万円~1億円超(100㎡未満の広さでもこの価格帯)
  • 築10年以内の中古マンション:5,000万円~8,000万円前後

※人気エリア・駅近・高層階になるとさらに高額になるケースも。

■戸建住宅・建売住宅

  • このエリアは戸建てよりもマンションが主流ですが、まれに出る戸建の価格帯は1.5億円以上になることも。
  • 建売はほとんど見られず、土地購入+注文住宅が中心(高額になり過ぎ、購入者が限られるため)。

5. 投資・資産形成の視点から

天神・赤坂エリアは賃料水準も高く、投資用マンションとしての需要も非常に旺盛です。
分譲マンションの賃料相場は、ワンルームで月8~15万円、2LDKで15万円以上が相場感。

これだけの賃料がとれるのは、エリアのブランド力と利便性の高さがあってこそです。

近年は、富裕層向けの高級賃貸マンションが開発されており、今までの相場観では考えられないような賃料設定がなされています(130㎡で90万円など・・!)


6. 今後の注目ポイント

  • 天神ビッグバンの進捗:今後10年スパンでの不動産価値上昇に期待
  • 福岡市役所・アクロス福岡周辺の再整備
  • 舞鶴公園や福岡市民ホール周辺の文化ゾーンの形成
  • ボートレース福岡や長浜市場など、水辺空間を活かしたエリア価値の創出

こうした動きは、住むにも、働くにも、そして資産として保有するにも、大きな可能性を感じさせてくれます。


7. 不動産鑑定士の視点まとめ

・地価上昇が続くエリアだが、築年数や階数によって価格に幅が出やすい
・再開発で資産価値が安定する一方、物件選びには専門的な視点が必要
・相場よりも割高でも「この場所に住みたい・持ちたい」というニーズが強い

福岡市中央区「天神・赤坂」エリアは、まさに「今の福岡」「これからの福岡」を象徴する地域です。


ご自宅として、投資用として、さまざまな可能性に満ちたこのエリア。
物件を選ぶ際には、ぜひ長期的な視野と、プロの目線も取り入れてみてくださいね。

個人的には、会食となると「大名」エリアが多いため、職住近接で単身者なら赤坂に住んでおけば、間違いなく楽しい生活が送れると思います!


以上です。お読みいただき、ありがとうございました。
不動産鑑定士 上銘 隆佑

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