
このたび、令和7年10月16日に開催された、公益社団法人 日本不動産鑑定士協会連合会の設立六十周年記念式典において、「災害時における住家被害認定調査等への多大な貢献」を認められ、会長より感謝状を頂戴しました。
この感謝状は、私たち不動産鑑定士が専門知識を活かして取り組んだ、能登半島地震の被災地支援活動の証であり、大変光栄に感じています。
と同時に、改めて身が引き締まる思いです。

災害時における支援活動の意義
私たちが災害発生後に現地で行う「住家被害認定調査」は、被災された方々が公的な支援(り災証明書の発行や、各種支援制度の適用)を迅速に受けるために、最初の一歩として欠かせない重要な作業です。
災害が起こった後、不安の中で生活をされている被災者の方々にとって、家屋の損壊状況を正確かつ迅速に評価し、その結果を証明書に繋げることは、生活再建に向けた大きな支えとなります。
この調査が滞ると、その後の復旧プロセス全体が遅れてしまうため、被災地の行政と連携しながら、スピード感を持って対応することが求められます。



現場で向き合った課題と取り組み
実際の調査現場は、想像以上に過酷でした。
広範囲に及ぶ被害を限られた時間の中で、正確に、そして公平に調査を進めなくてはなりません。
私たちが主に取り組んだのは、この「正確性とスピードの両立」です。
- 迅速な現地入りと連携強化: 被災地の状況をいち早く把握し、自治体の担当者の方々や他の士業の方々と密に連携を取りながら、調査計画を立てました。
- 専門知識を活かした判定: 不動産鑑定士は、建物の構造や価値、損害の程度を判断するプロフェッショナルです。この知識をフル活用し、国の定めた基準に基づき、被害の程度を正確に判定しました。
- 被災者の方々への配慮: 調査に際しては、精神的にご負担を抱えている被災者の方々の心情に寄り添い、丁寧かつ迅速な説明を心がけました。「早く生活を立て直したい」という強い願いに応えるべく、私たちにできる最大限のサポートを提供させていただきました。
被災者の方々の「ありがとう」という言葉や、自治体の方々との協力体制の中で、私自身も大きなやりがいを感じることができました。
この活動は、私たち専門家が地域社会、そして災害に対して、責務を強く感じています。
感謝を胸に、これからも活動を続けます
今回いただいた感謝状は、私個人の活動だけでなく、被災地で共に汗を流した全ての関係者の皆様、そして日頃から私たちを支えてくださる皆様の支えがあってこそのものだと、深く感謝しております。
今後も、私たちの持つ専門知識と経験を、不動産鑑定業務はもちろん、地域社会の安全と安心に貢献できるような活動に積極的に活かしてまいります。
引き続き、皆様のご理解とご協力をいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。
以上です。お読みいただき、ありがとうございました。
不動産鑑定士 上銘 隆佑
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