
不動産鑑定の土台となる「客観的データ」を常に最新に
いつも弊社サイトをご覧いただき、誠にありがとうございます。不動産鑑定士の上銘です。
この度、弊社の姉妹サイトである「地代・家賃の鑑定相談室」内の主要な鑑定データ集(https://kantei-soudan.com/data/)を最新情報に更新いたしました。
不動産鑑定評価や賃料の適正化を検討する際、主観的な判断や過去の感覚に頼ることはできません。
公正かつ客観的な結論を導き出すためには、公的な地価データ、市場の建築コスト、そして実際の取引賃料といった「生きたデータ」が不可欠です。
このデータ集は、私たちが日々の鑑定業務で使用する最新の基礎資料を、皆様に広く提供することを目的としています。
今回の更新では、特に実務上の重要性が高い以下の3つのカテゴリーを重点的にブラッシュアップしています。
今回の主要更新ポイント
1. 最新の公示地価データ
不動産の価格を決める最も基本的な指標である公示地価の最新データを反映しました。
これらの公的価格は、相続税評価や固定資産税評価のベースとなるだけでなく、取引事例比較法などを用いる際の「標準的な価格水準」を把握するために不可欠です。
特に地方都市の動向、商業地の需要回復状況などを詳細に分析する上での土台となります。
家賃改定の際には、数年経過後の土地価格の変動が問題になるため、2019年からの類型変動率を載せています。
2. 建築費(建設物価・積算資料)の最新動向
近年、建設資材の高騰や人件費の上昇により、建築費は劇的に変動しています。
これは、積算法に基づく新規賃料の算定や、建物の再調達原価を求める上で無視できない要因です。
データ集では、最新の建設物価指数や積算資料に基づき、RC造、S造といった構造別の建築単価目安を更新。
これにより、現在の市場における建物の適正な原価がより明確になり、賃料増額や継続賃料交渉の客観的な根拠として活用いただけます。
3. 具体的な賃料事例の更新:MJR六本松
特定エリアの具体的な事例として、福岡市中央区の注目物件であるMJR六本松の賃料データを更新しました。
六本松エリアは、再開発により市場環境が大きく変化した地域の一つであり、その賃料動向は周辺エリアのマンション賃料水準を測る上で重要なベンチマークとなります。
実際の賃貸事例から、地域特有の賃貸需要、設備水準が賃料に与える影響を分析しており、特にマンション投資家や資産家の方にとって有益な情報です。
専門的な判断の基盤としてご活用ください
不動産鑑定士が行う賃料交渉や価格評価は、最終的にはこれらの最新データと、それらをどう解釈し、論理立てるかにかかっています。
このデータ集を、皆様の所有不動産の市場価値把握、あるいは賃料改定の客観的な根拠構築のためのツールとして、積極的にご活用いただければ幸いです。
ぜひ、姉妹サイトのデータ集をご覧ください。
https://kantei-soudan.com/data

以上です。お読みいただき、ありがとうございました。
不動産鑑定士 上銘 隆佑
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