
公益社団法人 福岡県不動産鑑定士協会の会員として「不動産鑑定士と行ってきました!福岡編」の動画に出演しました。
内容は「福岡都心部の不動産市況」についてです。カメラに向かって話すのはなかなか気恥ずかしいですが、学生さんと一生懸命撮ってきましたので、ぜひご覧ください!
「不動産鑑定士と行ってきました!福岡編」




~以下、①の続きです~
学生:
調査って、どれくらいの範囲まで見るんですか?建物の中とかも?
上銘(不動産鑑定士):
はい、もちろんです。建物の内部も外部も見ますし、土地の場合は形状や高低差、接道状況なんかもチェックします。さらに周辺環境も大事なので、最寄り駅や商業施設、騒音や臭いなども気にしますね。
学生:
へぇ〜、けっこう細かいところまで見るんですね。
上銘(不動産鑑定士):
ええ、やっぱり現地で感じた印象って、数字には表れない部分があるので。図面や資料だけじゃ分からないことも多いんですよ。
学生:
なんか思っていたより、すごくフィールドワーク的というか、動きのある仕事なんですね。
上銘(不動産鑑定士):
そうなんですよ。意外と外に出ることも多くて、毎回違う場所に行くのも楽しみの一つです。住宅街もあれば、商業地や工場地帯に行くこともありますし、ほんとにいろんな場所を見に行きます。
学生:
なるほど〜。それだけいろんなところを見てたら、不動産の目も養われそうですね。
上銘(不動産鑑定士):
はい、それはありますね。経験を重ねると「このエリアはこういう特徴があるな」とか「この物件はちょっとリスクがありそうだな」っていうのが、自然と分かってくるようになります。
学生:
そういう感覚って、やっぱり現場をたくさん見ることで養われるんですね。
上銘(不動産鑑定士):
そうですね。やっぱり場数は大事です。もちろん評価基準や理論に基づいて判断はしますが、実務では「なんとなく違和感があるな」っていう直感も大切だったりします。
学生:
なるほど…机の上の勉強だけじゃなくて、実際の現場での経験が大事なんですね。
上銘(不動産鑑定士):
まさにそのとおりです。あと、現場だけじゃなくて、関係者に話を聞くことも多いんですよ。たとえば、売買の経緯を不動産会社さんに聞いたり、役所で都市計画や法規制について調べたりもします。
学生:
えっ、役所にも行くんですか?
上銘(不動産鑑定士):
行きますよ。不動産って、建てられる建物の高さや用途が法律で決まっていることが多いので、それを調べないと正しい評価ができないんです。都市計画図や建築基準法の制限を調べたりします。
学生:
なるほど…それを調べるのも鑑定士の仕事なんですね。思っていたよりずっと幅広いですね。
上銘(不動産鑑定士):
そうなんです。不動産の価値って、物理的な条件だけじゃなくて、法的な条件、経済的な条件、心理的な要因までいろんな側面から総合的に見て判断するので、かなり奥が深いですよ。
学生:
たしかに、価格って一つの数字だけど、その裏にいろんな要素が詰まってるんですね。
上銘(不動産鑑定士):
そうなんです。たとえば同じ場所にあっても、売主や買主の事情、取引のタイミングによって価格は大きく変わることもあります。そこに合理性があるのかを見極めるのが、鑑定士の役割でもあるんです。
学生:
へぇー、それって交渉とか心理戦みたいな要素もありそうですね。
上銘(不動産鑑定士):
そうですね。もちろん鑑定士自身が価格交渉に関わることはありませんが、背景を読み取る力は求められます。なぜその価格になったのか、合理的に説明できるかが大切なんです。
学生:
じゃあ、完全に数字だけを見て判断するわけじゃないんですね。
上銘(不動産鑑定士):
はい。数字も大事ですが、それだけでは足りません。地域の特性や市場動向、そして人の動きや心理的な要素まで考慮しながら、客観的な視点で評価していく必要があります。
学生:
なんだか、すごく総合的な仕事なんですね。最初はちょっと地味な仕事なのかなと思っていたんですけど、実際はすごく奥深くて、ダイナミックな面もあって驚きました。
上銘(不動産鑑定士):
ありがとうございます。そう言ってもらえると嬉しいです。たしかに表にはあまり出ない仕事かもしれませんが、不動産の世界を支える縁の下の力持ちのような存在だと思っています。
振り返り
動画取るのって大変ですね。。理事の方々は前日にロケ地下見までしてくださっていました。頭が上がりません。
今回は講師兼出演者という貴重な機会を頂き、福岡県不動産鑑定士協会・担当理事の方々、撮影スタッフの方々に御礼申し上げます。
動画版はこちらからご覧ください。

以上です。お読みいただき、ありがとうございました。
不動産鑑定士 上銘 隆佑
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