
今回は、福岡市の中でも落ち着いた雰囲気とアクセスの良さが両立する「福岡市城南区」について、地域特性や不動産価格、住みやすい・狙い目のエリアをわかりやすくご紹介していきます。
福岡市城南区ってどんなところ?〜都心と福大を繋ぐ閑静な住宅地〜
福岡市城南区は、福岡市の中央やや南寄りに位置する行政区。東側は中央区、北は早良区と接しており、「天神」「博多」エリアからのアクセスの良さと、住宅地としての落ち着きが共存しているエリアです。
区内には、地下鉄七隈線の「別府駅」「茶山駅」「福大前駅」などがあり、都心部へのアクセスも良好。
市内有数の総合病院である福岡大学病院や、自然に囲まれた「油山市民の森」「友泉亭」などもあり、都市と自然のバランスが魅力の地域です。

アクセス・交通の利便性
城南区の交通の中心となるのは、福岡市地下鉄七隈線。この路線は2023年に「天神南駅〜博多駅」区間が延伸され、さらに便利になりました。
駅 | 特徴・所要時間 |
---|---|
別府駅 | 天神南まで約8分。六本松に近く生活・通勤便利 |
茶山駅 | 落ち着いた住宅街。通学路線としても利用多数 |
福大前駅 | 福岡大学キャンパスの最寄。学生や職員で賑わう |
また、主要道路(油山観光道路、城南学園通りなど)や西鉄バスも整備されており、車・バス移動も比較的しやすいエリアです。
城南区の注目スポットと地域の魅力
◎ 別府駅周辺・鳥飼エリア
七隈線「別府駅」周辺は、利便性と住宅環境のバランスが取れたエリア。スーパー・ドラッグストア・飲食店が揃い、六本松・大濠公園方面へのアクセスも便利。
単身からファミリー層まで幅広く住む人気エリアで、教育施設も整っており子育てにも向きます。
また、鳥飼エリアは中央区寄りでありながら、地価は少し落ち着いており、住宅・賃貸需要ともに高めです。特に福岡大学・西南学院大学へのアクセスの良さから学生や大学関係者の居住も多く見られます。
◎ 茶山駅
茶山駅周辺は、比較的落ち着いた住宅街。徒歩圏に小中学校、スーパー、公園が揃い、「快適な暮らし」を求める方に向いています。近年は分譲マンションや戸建住宅の開発が進んでおり、どちらも人気となっています。
◎ 福大前駅・福岡大学病院
学生街としてにぎわう「福大前駅」周辺は、飲食店やコンビニ、書店などが豊富で、若者向けの賃貸需要が非常に高いです。
また、「福岡大学病院」は地域の中核医療機関であり、医療従事者や通院患者のニーズも高いことから、1K〜2LDKの物件需要が根強い地域でもあります。
◎ 油山・友泉亭など自然資源も豊富
油山や油山市民の森は、自然に触れ合える癒しスポット。都市部から近いにもかかわらず、森林浴やピクニックができるエリアが整っており、週末の家族連れで賑わいます。
また、友泉亭公園は池泉回遊式庭園で、歴史と趣のある落ち着いたスポット。近年ではインバウンド観光客からも注目を集めています。
戸建て・土地の相場感(2025年時点)
土地価格(100㎡前後の宅地)目安
エリア | 土地価格(目安) |
---|---|
別府駅周辺 | 3,000万円〜5,500万円 |
茶山駅周辺 | 3,000万円〜4,500万円 |
福大前駅周辺 | 2,00万円〜4,000万円 |
鳥飼・城西エリア | 4,000万円〜6,000万円 |
建売住宅(建物込み)の価格帯
エリア | 建物+土地価格(目安) |
---|---|
別府・鳥飼周辺 | 6,000万円〜8,000万円 |
茶山・片江周辺 | 4,500万円〜6,500万円 |
福大前・七隈周辺 | 3,500万円〜5,500万円 |
築浅戸建ての流通も増えてきており、駅距離・駐車場付きか否かなどで価格が大きく変わります。
マンション価格の目安(新築・中古)
新築マンション(70㎡前後)
エリア | 新築価格の目安 |
---|---|
別府・鳥飼エリア | 5,500万円〜7,200万円 |
茶山・片江周辺 | 4,800万円〜6,200万円 |
福大前・七隈周辺 | 4,000万円〜5,200万円 |
新築マンションは、駅距離が近く眺望や設備が充実している物件が中心。都心と比較すると少し安めの水準ですが、需要は強めです。
中古マンション(築10〜20年)
エリア | 中古価格の目安 |
---|---|
別府・鳥飼 | 3,800万円〜5,500万円 |
茶山・片江 | 2,800万円〜4,000万円 |
福大前 | 2,000万円〜3,500万円 |
中古マンションはファミリー用・投資用の両方にニーズがあり、流通量も豊富です。特に学生向けワンルームの価格帯は、投資用不動産としても人気です。
住みやすさ・狙い目エリアのまとめ
住みやすいエリア
別府駅周辺・鳥飼エリア
→ 都心アクセス重視の共働き世帯に人気。利便性・治安・教育のバランス良し。
茶山エリア
→ 子育て世帯にとって静かで安心できる環境。地価も比較的安定。
狙い目エリア
福大前〜七隈エリア
→ マンションや戸建て価格が比較的抑えめ。将来の開発・整備に期待。
片江・神松寺エリア
→ 車移動が中心になるが、駐車場付き広め物件が見つかりやすく、コスパ良好。
まとめ|城南区は“ちょうどいい暮らし”を叶えるエリア
福岡市城南区は、
✔ 交通の利便性(七隈線延伸の恩恵)
✔ 落ち着いた住宅地としての安心感
✔ 自然・教育・医療施設の充実
✔ 都心近接なのに静かな暮らし
というバランスの取れた魅力を持つ地域です。
価格面では、中央区や早良区の人気エリアと比較して手頃な価格帯の物件が多く、資産性と生活満足度のバランスが取りやすい点もポイント。
「暮らしやすさ」や「子育てしやすい環境」を求める方には、特におすすめできるエリアといえます。
不動産鑑定士の視点から
福岡市城南区は都心に近いながらも地価は抑え目。そして七隈線沿線沿いには福岡大学や中村学園大学など教育色が強いのが特徴です。福岡大学病院は立派な建物と充実した設備で、いざという時に安心感があります。
区内のマンション・戸建ては共に人気で、特にファミリー世帯からの需要が強いです。2025年現在でもマンション価格はかなり上がっていますが、引き続き需要は旺盛と聞いています。
資産性は早良区西新に比べると控えめですが、それでも将来的に賃貸に貸し出すという事も十分に考えられる好立地です。当事務所も城南区内に構えています。
以上です。お読みいただき、ありがとうございました。
不動産鑑定士 上銘 隆佑
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