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【受任案件】親族間売買に当たっての不動産鑑定。時価譲渡によって、みなし贈与にはならないように留意すべきです。

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【執筆・監修】不動産鑑定士 上銘 隆佑
上銘不動産鑑定士事務所 代表

弊社では、親族間での不動産売買に伴う時価評価のご相談を承っております。

今回は、その中で特に重要なポイントである「時価譲渡の説明性」と、みなし贈与とならないよう鑑定評価の重要性についてご紹介いたします。

成果品サンプル
目次

1. はじめに

親族間での不動産売買は、一般的な市場での売買とは異なり、当事者間の合意によって価格が決定されます。

しかし、税務上の観点から見ると、時価と大きくかけ離れた価格で売買を行うと、売主から買主へ利益が移転したとみなされ、贈与税や所得税といった課税問題に発展するリスクがあります。

特に適正な時価を把握せずに取引を行った結果、後に税務調査で否認され、追徴課税を受けるケースが見られます。

公正な不動産鑑定を用いることで、親族間売買における適正な時価評価を明示することが可能です。

2. 親族間売買における税務リスクとみなし贈与

親族間で不動産を売買する場合、注意しなければならないのが「みなし贈与」の問題です。

税務上、個人間において著しく低い価格で譲渡が行われた場合、時価と売買価格との差額が贈与とみなされ、受贈者である買主に対して贈与税が課される可能性があります。

税務調査への備え

一方で、売主側にとっても、時価を大幅に下回る価格での譲渡は、譲渡所得の計算上、本来納めるべき所得税の負担が適切に反映されない等の問題が生じるリスクがあります。

これらに該当しないようにするためには、第三者が見ても納得できる論理的な根拠に基づいた時価を算出しておくことが不可欠です。

3. なぜ専門的な鑑定評価が必要なのか

市場で公開されている不動産情報サイトの掲載価格や、固定資産税評価額は、あくまで目安に過ぎません。

特に親族間売買において有効なのは、その物件の個別的要因や市場性を精緻に分析した「不動産鑑定評価」です。

鑑定評価が果たす役割

不動産鑑定士による評価が重要な理由は、以下の点が考えられます。

  • 客観的な根拠の提示: 税務当局に対して、価格設定の根拠を論理的に説明できる資料となります。
  • リスクの最小化: 後々の税務トラブルを未然に防ぐための防波堤となります。
  • 公平性の担保: 親族間であっても、取引価格が適正であるという公的な証明を得ることで、他の相続人等との間での紛争を回避できます。

4. 評価における考慮事項

弊社で実施する時価評価においては、単なる近隣取引事例の比較にとどまらず、対象不動産の個別的な制約や特性を詳細に検討いたします。

詳細な調査項目

  • 土地の形状、接道状況、法規制の制限
  • 建物が老朽化している場合の経済的価値の判断
  • 当該地域における需要動向と市場性
  • 親族間売買特有の事情(囲繞地や借地権が絡む複雑な権利関係など)

これらの要因を総合的に勘案し、減価要因や加価要因を明確に数値化することで、説得力の高い評価書を作成いたします。

5. 時価譲渡の説明性を確保するために

不動産鑑定では、なぜその価格が算出されたのかという「説明性」が極めて重要です。

専門家との連携

親族間売買を成功させるためには、取引実行の前に専門家を交えたスキーム検討を行うことが推奨されます。

特に、相続税対策や事業承継の一環として行われる売買においては、税理士の先生と連携し、税務上の整合性を保ちながら評価を行うことが弊社の方針です。

まとめ

弊社では、所有者様や顧問税理士・弁護士の先生方からのご依頼で、親族間売買に伴う時価評価レポートを発行した実績があります。

ご相談はお気軽にお問い合わせください。評価額の机上概算は無料で行っております。


以上です。お読みいただき、ありがとうございました。

この記事の執筆者

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不動産鑑定士 上銘 隆佑
Ryusuke Joumei

上銘不動産鑑定士事務所 代表。
大和不動産鑑定株式会社 東京本社に2014年に入社後、2019年に不動産鑑定士登録(第10401号)。国内系不動産アセットマネジメント会社への出向を経て、大和不動産鑑定株式会社九州支社へ赴任。2024年に同社を退職し、上銘不動産鑑定士事務所を開所。
適正家賃、関係者間売買、証券化対象不動産、銀行の担保不動産、公有地の売買に係る不動産鑑定評価を中心に、不動産鑑定評価に携わる。
不動産鑑定業 福岡県知事 第(1)-347号

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