Case 21 / Related-Party Sale
個人で所有している賃貸マンション一棟を、新しく設立した法人に移すための鑑定評価のご依頼です。
法人への売買価格の根拠として、不動産鑑定士が適正な時価を鑑定評価しました。あわせて、土地と建物の内訳価格もお示ししました。
| 所在地 | 福岡市中央区(地下鉄駅から徒歩圏の住宅地) |
|---|---|
| 対象 | 賃貸マンション一棟とその敷地 |
| 建物 | 築30年程度の賃貸マンション |
| 依頼者 | 個人(オーナー) |
| 関与者 | 税理士 |
| 目的 | 個人から新設法人への売買価格の根拠 |
| 類型 | 貸家及びその敷地 |
| 結果 | 収益価格を標準に決定。土地と建物の内訳は約8:2 |
| 成果品 | 不動産鑑定評価書(土地建物内訳価格つき) |
ご相談の内容
依頼者様は、福岡市中央区の賃貸マンション一棟を個人で所有し、賃貸経営をされていました。このたび、新しく法人を設立し、マンションをその法人に移すことにされました。
個人から自分の法人への売買は、売り手と買い手が実質的に同じ関係者間の取引です。価格が時価から大きく外れていると、税務上の問題につながるおそれがあります。
そこで、顧問の税理士とも相談のうえ、売買価格の根拠となる適正な時価と、法人での減価償却の基礎となる土地・建物の内訳について、不動産鑑定士による鑑定評価をご依頼いただきました。
不動産鑑定の進め方
賃貸中のマンションは「貸家及びその敷地」として、費用面からみた原価法と、収益面からみた収益還元法の2つの手法で価格を求めました。
| 手法 | 考え方 | 位置づけ |
|---|---|---|
| 原価法 | 土地の価格(取引事例比較法・地価公示との均衡)に、建物の再調達原価から築年数に応じた減価を引いた額を加えて求める。 | 参考 |
| 収益還元法(直接還元法) | 標準化した1年分の純収益を、還元利回りで割り戻して求める。 | 収益価格の検証 |
| 収益還元法(DCF法) | 10年間の純収益と売却時の価格を、割引率で現在の価値に直して合計する。 | 収益価格の標準 |
家賃は、近隣の賃貸マンションの成約事例や不動産会社へのヒアリングをもとに、中長期的に安定して見込める水準に標準化しました。
利回りは、J-REIT物件の鑑定評価や取引事例を参考に、立地や築年数、建物の規模などを踏まえて決めています。
結果
土地:建物=約8:2
このエリアの賃貸マンションを買うのは、主に家賃収入を重視する投資家です。そのため、収益価格を標準とし、原価法による積算価格は参考にとどめて、鑑定評価額を決めました。
また、鑑定評価額を原価法の割合で土地と建物に分け、内訳はおおむね8:2となりました。
鑑定評価書は、法人への売買価格の根拠として、また法人での減価償却の基礎となる建物価格の資料としてお使いいただけます。


Deliverables
法人への移転に、
説明できる時価を。
この事例でお渡ししたのは、不動産鑑定評価基準に則った鑑定評価書です。土地と建物の内訳価格も記載しており、税理士や司法書士、金融機関などにもお示しいただけます。
担当不動産鑑定士のコメント

上銘 隆佑RYUSUKE JOUMEI / 不動産鑑定士
個人の賃貸マンションを自分の法人に移す「法人化」では、売り手も買い手も実質的に同じ方です。だからこそ、価格が恣意的に決められたものではないことを、第三者の評価で示しておく意味があります。あわせて、減価償却の基礎となる土地と建物の内訳も、根拠をもってお示ししています。
よくある質問
- 個人の賃貸マンションを自分の法人に売るとき、価格はどう決めればよいですか?
-
個人と自分の法人の取引は関係者間の取引になるため、時価で売買することが基本です。時価より低すぎたり高すぎたりすると、税務上の問題になるおそれがあります。不動産鑑定士の鑑定評価書があれば、価格の根拠を示せます。
- 土地と建物の内訳も出してもらえますか?
-
できます。法人で減価償却をするには、建物の価格を分けておく必要があります。この事例でも、鑑定評価額を土地と建物に分けた内訳価格を、鑑定評価書に記載しました。
- 賃貸マンションの価格は、どの手法を重視して決めますか?
-
賃貸マンションを買うのは、主に家賃収入を重視する投資家です。実際の取引価格は収益性で決まる傾向が強いため、この事例では収益還元法による収益価格を標準とし、原価法による積算価格は参考にとどめました。
法人化・関係者間売買の時価、
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売る側・買う側のどちらからでもお受けします。初回のご相談とお見積りは無料です。
守秘義務のため、事例の内容は一部を抽象化・変更して掲載しています。評価実例の一覧
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